野良猫

野良猫

目なんか片目はつぶれていて、体は、傷だらけ、尻尾だって、最後までない。
それでも、街を悠然と歩いている、昼でも、夜でも。
街で出会う時、いつも何を探しているのか気になる。
路地の中を覗き込み、しばらくすると、ふらふらとまた歩き始める。
そんな野良猫が、立ち止まって、路地裏を覗いている後ろ姿を見ると、その生き様に、どうしても存在を重ねたくなる。
家の中で、毎日高級なペットフードを食べている猫と、この野良猫は一体どう異なるのか、考えさせられる。
人間にだって、金持ちの人と、貧乏な人がいるのと一緒だと言われたらそれまでだ。それでも、猫の世界にも格差がある。
唯一の救いは、きっと野良猫は、飼い猫の生活なんて、知るすべもないことだ。
野良猫は、きっと、この生活が猫の世界だと思っている。
だから、格差を重ねて偽善ぶるのは、実は人間のエゴだと。
時々、何に向かって鳴くのか分からない、野良猫の鳴き声を聞くと、自分の心境が映ってしまう。
どこかしらしゃがれ声で、図太い野良猫の鳴き声は、その境遇を物語っている気がするからだ。

夜中、野良猫に道端でこっそり会うと、何だか、声をかけたくなる。
「車に気を付けてね」と。

野良猫

目なんか片目はつぶれていて、体は、傷だらけ、尻尾だって、最後までない。
それでも、街を悠然と歩いている、昼でも、夜でも。
街で出会う時、いつも何を探しているのか気になる。
路地の中を覗き込み、しばらくすると、ふらふらとまた歩き始める。
そんな野良猫が、立ち止まって、路地裏を覗いている後ろ姿を見ると、その生き様に、どうしても存在を重ねたくなる。
家の中で、毎日高級なペットフードを食べている猫と、この野良猫は一体どう異なるのか、考えさせられる。
人間にだって、金持ちの人と、貧乏な人がいるのと一緒だと言われたらそれまでだ。それでも、猫の世界にも格差がある。
唯一の救いは、きっと野良猫は、飼い猫の生活なんて、知るすべもないことだ。
野良猫は、きっと、この生活が猫の世界だと思っている。
だから、格差を重ねて偽善ぶるのは、実は人間のエゴだと。
時々、何に向かって鳴くのか分からない、野良猫の鳴き声を聞くと、自分の心境が映ってしまう。
どこかしらしゃがれ声で、図太い野良猫の鳴き声は、その境遇を物語っている気がするからだ。

夜中、野良猫に道端でこっそり会うと、何だか、声をかけたくなる。
「車に気を付けてね」と。

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