都会の港

都会の港
東京は、海に面した街だ。
都会の港には、波は来ない。
波がない港は、風も穏やかで、優しい。
コンテナ船が、積み荷作業するクレーンの音と甲高いサイレンで深夜も満たされる。
人工的で、無機質すぎてどこかしら寂しい姿だ。
海と表現するのも憚れる。
港の向こう、黒潮がぶつかる所は、きっと荒れている。
波ががつんとぶつかってくる位、きっと荒れ果てている。
けれどこの港からは、あまりにも遠い所で起こっている気がする。
だから、東京の海からは、他の海の姿を想像するしかない。
黒い東京の夜の海から、青い海を、白い海を想像するしかない。
港を見た後、車に戻った。
夜空に埠頭の色が映っていた。
また旅に出る。
2022年1月16日 東京

都会の港
東京は、海に面した街だ。
都会の港には、波は来ない。
波がない港は、風も穏やかで、優しい。
コンテナ船が、積み荷作業するクレーンの音と甲高いサイレンで深夜も満たされる。
人工的で、無機質すぎてどこかしら寂しい姿だ。
海と表現するのも憚れる。
港の向こう、黒潮がぶつかる所は、きっと荒れている。
波ががつんとぶつかってくる位、きっと荒れ果てている。
けれどこの港からは、あまりにも遠い所で起こっている気がする。
だから、東京の海からは、他の海の姿を想像するしかない。
黒い東京の夜の海から、青い海を、白い海を想像するしかない。
港を見た後、車に戻った。
夜空に埠頭の色が映っていた。
また旅に出る。
2022年1月16日 東京